都会のチーターは買い物をしない（できない）

MT-25の走行距離も5,000㎞を超え、長めのツーリングもしたので改めてレビューしてみる。
現状はPuigのスクリーンとキャリア＋パニアケースを付けただけで車体はノーマル。
高速道路では100㎞/hの巡航は全く問題なし。それ以上出しても車体は安定している。ただ、+10㎞/h以上になると燃費が目に見えて低下するのと風の影響が無視できなくなる。Puigのスクリーンはデザインだけで選んだが、純正とかMRのスクリーンなら風は多少は緩和されると思う。そこを気にするなら大人しくR25にした方が良い。と言ってもカウルとハンドル以外は同じなので燃費は良くならないだろう。
ワインディングで飛ばすなら登りでは7000回転以上を維持する必要がある。ブレーキングでこれ以下に回転が下がっていると立ち上がりでもたつく。普通のペースや下りでも5000回転は維持した方が良い感じ。ブレーキは普通に効く（基準がカタナだけど）し、エンブレも想定以上に効いてしまう感じがした。
全域でそれなりにトルクはあるけど、どちらかというと高回転型で回転数に応じて素直に出力が上がるエンジンなので、ある程度の回転数は維持する必要がある。この辺ツーリング特化だったり、大型でも自分のように旧車に乗っている場合はGSRの方が相性が良さそうだ。

荷物の積載性は悪いと言っていいと思う。キャリアにパニアケースを付けているのでだいぶマシだけど、タンデムシートの形が中央が高い切妻かつ後方で細くなっているため荷物が安定し難く、フックが無い（タンデムのステップがフック扱いだがシートから遠く使い勝手が悪い）。専用のシートバックなら大体長めの取り付け用ベルトが付属しているが、ネットやコードの場合はタンデムステップまで届くように大きいか長いものを用意するか、別途ステップからの延長コードなんかを用意する必要がある。なお、キャリアのステーをフック代わりに使えるが、無いよりましというだけであって本気でキャリアのステーにフックを溶接して貰おうかと考えたこともある。
タンクバックはタンクカバーのせいでマグネット式が使えず、シルバーは表面が梨地なので吸盤式も使えない。自分はネオジム磁石をタンクカバーの裏に貼ってマグネットのタンクバックを使っているが、タンクカバーの形状が複雑なため、バックのマグネットの位置によってはしっかりとは固定できない。この凹凸は吸盤でも取り付けに問題になると思われる。
MT-25やR25をボチボチ見るようになったけど、パニアケースもしくはタンデムシートに固定するシートバックがほとんどでタンクバック装着は皆無だった（地図を見る目的なら最近はスマホをハンドルバーに付ける方が普通だけど）。コンビニの袋をタンデムのグラブバーに結んで吊り下げているのを見たりとみんな苦労しているようだ。
シートは前方が細くなっているので足つきは悪くない（その分後方が幅広で自分は尻が痛くなる）。結果2足2輪が出来るのでダートも抵抗なく入れるし、未舗装の荒れた農道やガレてない林道を通り抜けるだけなら問題ない。
細かい所だとノーマルのグリップは滑りやすい。高速で低速走行しているつもりで徐々に速度が落ちている程度には滑る。タンクカバーが金属＋塗装より柔らかいからか表面が削れる。ハザードスイッチが無い。タンデムの段差でヒップバックやザックが引っかかる。ハンドル幅がやや狭く自分的には位置が微妙に良くない（走るには高く、抑え込むには狭くて低い）。
基本的にバイクは欲しいクラスの中で見た目が好みだったものを選ぶんだけど、MT-25に関してはスペックだけで選んだ。今の250のオンは最盛期を知っていると余りにもしょぼいのでそうなってしまった。出力は規制縛りが昔と違うので仕方ないとしても軽量化は努力が足りないと思う。後者も価格との兼ね合いだとは思うけど。
改めて見た目で考えて、V-Strome250に期待したいと思う。